- 日焼けの基礎知識
- 脱毛と日焼けの関係
- 紫外線対策の5つのポイント
脱毛と日焼けには密接な関係があります。
日焼けをした肌でレーザーを照射しても期待する効果が得られなかったり、施術自体をクリニックから拒否される場合もあります。
安全に脱毛をするためには、脱毛と日焼けの関係を理解することが重要です。
本記事では、脱毛の基礎知識や適切な紫外線対策のポイントを解説します。
脱毛と日焼けの関係をしっかりと理解し、安全で効果的な脱毛をできるようにしましょう!
日焼けとは何か
日焼けとは、結論から言うと、私たちの体が紫外線による被害を防ごうとする「防衛反応」なのです。
肌が色黒の人の方が、紫外線に対して抵抗力はあると言われています。
日光に当たると赤くなり、数日後に黒くなるなる人もいれば、なかなか黒くならない人もいます。
日光に当たると赤くなりやすく、黒くなりにくい人は特に紫外線対策が必要です。
また、肌が色黒の人でも、紫外線に対して抵抗力があるからといって、日焼け対策が必要ないわけではありません。
まずは、日焼けに関する基本情報から見ていきましょう。
- 日焼けの種類
- 紫外線の種類
- 日焼けの健康へのリスク
日焼けの種類
広義では同じですが、日焼けには2種類あります。
- サンバーン(sunburn)…赤くなる日焼け。
紫外線にあたると数時間後から現れる赤くなる日焼け。 - サンタン(santan)…黒っぽくなる日焼け
赤い日焼けが消失した数日後に現る黒っぽくなる日焼け。数週間〜数ヶ月間は続く。
白人では日焼けをしても赤くなるだけで、肌が黒くなる人はあまりいません。
一方、日本人は一般的には赤くなるとその数日後には黒っぽくなります。
しかし、日本人でも色白で、日光に当たると赤くなりやすく、黒くなりにくい人は、特に紫外線対策が必要です。
肌の色が黒っぽくなる日焼け(サンタン)は、紫外線による被害から体を守るためのもの。
日焼けしても赤くなるだけで、なかなか黒っぽくならない人は、紫外線に対する抵抗力が少ないのです。
紫外線の種類
次に紫外線の種類について解説します。
日焼けは、肌が紫外線によってダメージを受けることによって引き起こされる現象です。
太陽の紫外線には「UVA」と「UVB」「UVC」の3つのタイプがあります。
- UVC…大気層(オゾンなど)で吸収され、地表には到達しない。
- UVB…ほとんどは大気層(オゾンなど)で吸収されるが、一部は地表へ到達し、皮膚や眼に有害。日焼けを起こしたり、皮膚がんの原因となる。
- UVA…UVBほど有害ではないが、長時間浴びた場合の健康被害が懸念されている。
日焼けは、肌が紫外線によってダメージを受けることによって引き起こされる現象です。
地表に届く紫外線には「UVA」と「UVB」の2つのタイプがあり、これらは肌の深部にまで達したり、表面の細胞に直接ダメージを与えたりします。
特に近年心配されているのが、オゾン層の変化による地表に届く「UVB」の増加です。
長時間UVAを浴びることや、UVBの増加が、健康へのリスクを高めることにつながります。
日焼けの健康へのリスク
紫外線の皮膚への影響は、太陽にあたってすぐに症状が現れる急性傷害と、長年にわたって当たり続けて症状が現れる慢性傷害に別れています。
急性傷害
日焼けは紫外線から体を守る防衛反応ですが、日焼けのしすぎはもちろん良くありません。
赤くヒリヒリした炎症が起こったり、水ぶくれとなって皮がむけるなどの症状は日焼けのし過ぎの可能性があります。
海水浴やアウトドアなどで日焼けをしすぎたと思ったら、すぐに冷たいタオルなどで冷やすようにしましょう。
慢性傷害
長年日光を浴び続けると、皮膚のシワやシミ、腫瘍(良性・悪性の両方)が現れることがあります。
悪性の腫瘍の一つとしては、皮膚がんがあります。
紫外線はシワやシミなどの見た目年齢にも大きな影響を与えるほかに、さまざまな症状を引き起こす原因となるのです。
日焼けは紫外線に対する防衛反応
冒頭でも触れましたが、日焼けは紫外線の影響による体への被害を防ごうとする「防衛反応」です。
太陽に肌をさらしていると、日焼けにより皮膚が赤くなります。
その後だんだん黒っぽい色に変わっていきますが、これは色素細胞が新しいメラニンを作ったためです。
肌の色は人それぞれですが、それは黒褐色のメラニン色素のため。
メラニン色素が多いほど肌は黒っぽい色になり、紫外線への抵抗力があります。
メラニン色素は紫外線を吸収したり散乱させたりして、皮膚への害を防ごうとしているのです。
紫外線にあたり赤くなった肌は、数日後から色素細胞によりメラニンをどんどん作りだし、肌を守ろうとするのです。
日焼け(サンタン)は太陽紫外線を完全に防いでくれるわけではありません。
その効果は以外に小さく、日焼け止めクリームのレベルのSPF4程度と言われています。
※市販されている日焼け止めクリームはだいたいSPF20〜50ほど。
あくまで肌が体を守ろうと反応しただけ。
紫外線には、自身で行う日焼け対策が1番大切です。
日焼けと脱毛の関係
ここまでは日焼けの基本情報をまとめてきました。
脱毛の有無に関わらず、日焼けのしすぎは健康へのリスクがあることがわかっていただけたと思います。
さらに、脱毛と日焼けには非常に密接な関係があります。
なぜなら、日焼けした肌を脱毛すると、さまざまなリスクや問題が生じる可能性があるからです。
続いては、日焼けした肌を脱毛する際に起こる3つのリスクや問題について解説します。
- 肌への負担
- 脱毛効果の低下
- そもそも施術が受けられない
肌への負担
日焼けした肌はダメージを受けており、すでに肌のバリア機能が低下している状態です。
ダメージを受けている肌にレーザーを照射することは、肌にさらにダメージを与えることになり、炎症を引き起こす可能性が高まります。
脱毛機の仕組みとしても、必要以上に肌へダメージを与えることになってしまいます。
レーザー脱毛の光は毛の黒色(メラニン色素)に反応することでレーザーを照射します。
日焼けした肌はメラニン色素が増えたことによるもの。
つまり、肌の黒色にもレーザーが反応してしまうのということ。
レーザーが肌へダメージを与えることで、炎症を引き起こす可能性もあります。
脱毛効果の低下
日焼けした肌へのレーザーの照射は、肌トラブルだけでなく、脱毛効果が低下する可能性もあります。
毛の黒色(メラニン色素)に反応するレーザーですが、日焼けした肌にも反応することで、本来反応するはずの毛にレーザーが反応しないことも。
脱毛したい毛にしっかりとレーザーが照射されないことで、期待する脱毛の効果が得られない場合があるのです。
そもそも施術が受けられない
脱毛の施術を受ける前に、脱毛クリニックでは医師によるメディカルチェックがあります。
このメディカルチェックのときに日焼けしすぎと判断されると、せっかく店舗に行ったのに施術が受けられない場合もあります。
私も日焼け対策を全くしていなかった頃、クリニックまで行って施術を断られたことがあります。
クリニックによって施術が受けられる日焼けの程度は違っています。
また、クリニックが扱う脱毛機の種類によっては、多少日焼けした肌でも照射できることもあります。
どの程度の日焼けで照射できなくなるのかや、扱う脱毛機の種類などはカウンセリングで確認しておくほうがよいでしょう。
本サイトでおすすめしている「湘南美容クリニック」と「ゴリラクリニック」の脱毛機の種類については、こちらの記事も読んでみてください。
脱毛前の日焼け対策
日焼けした肌に脱毛機のレーザーを照射することは、期待する脱毛効果が得られないだけでなく、さまざまな肌トラブルを引き起こす可能性があることがわかりました。
脱毛をしていなくても日焼けのしすぎには注意が必要ですが、脱毛している人は特に日焼けには気をつけなければいけません。
脱毛を受けている期間中は必ず日焼け対策を行うことが重要です。
続いては、脱毛期間中に行うべき日焼け対策として、5つのポイントを解説します。
- 紫外線の強い時間帯を避ける
- 日傘を使う
- 帽子をかぶる
- 衣類で覆う、色の濃い服を着る
- 日焼け止めクリームを使う
紫外線の強い時間を避ける
紫外線は、場所や時期、時間によって強さが違います。
まずは、札幌(北海道)、つくば(茨城)、那覇(沖縄)の3地点の1月〜12月の紫外線の強さを見てみましょう。
紫外線は月毎に見ると、夏に強く冬に弱くなることがわかります。
次に、同じ3地点の7月と12月の時間ごとの紫外線の強さを見てみます。
場所、時期に関わらず、お昼の時間帯(12時〜13時)が最も紫外線が強いことがわかります。
上記の2つのグラフから、夏の時期のお昼の時間帯には、なるべく外出は避けた方がいいです。
外出する時には、紫外線が弱くなる時間帯に出かけるのがおすすめです。
1日予定がある時などは、お昼の時間帯は室内で過ごす方がいいでしょう。
帽子をかぶる
なるべく紫外線の強い時間帯は避けて外出してほしいですが、紫外線が強い時間帯に出かけなければいけないときがあると思います。
そんなときは帽子や日傘を使いましょう。
帽子は太陽の紫外線から頭皮や眼を守ってくれます。
つばの広い帽子を選ぶ方が、紫外線対策にはもちろん、暑さ対策にも有効です。
日傘などを使って紫外線をブロック
紫外線が強い時間帯の外出には、日傘もおすすめです。
最近では、紫外線を防いでくれる機能(UVカット)を高めた日傘もあります。
UVカットの日傘を使うことで、より効果的に紫外線を防ぐことができます。
さらに、夏の時期には紫外線対策だけでなく、暑さ対策にも有効です。
日傘は太陽の光が体に直接当たるのを避け、体感温度を下げる効果があります。
注意点として、日傘や帽子は、太陽からの直接の紫外線は防いでくれますが、大気中にある紫外線までは防いでくれません。
大気中の紫外線も防ぐためには、次に紹介する「衣類での調節」「日焼け止め」が有効になってきます。
衣類で覆う、色の濃い服を着る
大気中の紫外線も防ぐためには、肌を衣類で覆うことが効果的です。
体を隠す部分が多い服のほうが、首や腕、足を日焼けから守ってくれます。
しかし、夏は熱中症のリスクもあります。
無理のない範囲で行うことが大切です。
さらに、色が濃い服のほうが紫外線を通しにくいです。
一方、色が濃い服のほうが熱の吸収率は高くなります。
着る服を選ぶ際は、紫外線対策も重要ですが、体調の管理にも十分気をつけましょう!
日焼け止めクリームの使用
日傘や帽子でブロックできない大気中の紫外線は、日焼け止めを使うのが効果的です。
特に、脱毛期間中の方は毎日塗ることをおすすめします。
広範囲のUVAとUVBから肌を守り、日焼けを防止してくれます。
注意点としては、日焼け止めの持続時間は2、3時間ほどしかないこと。
外出前に日焼け止めを塗っても、さまざまな理由で日焼け止めは落ちてしまうのです。
- 手や衣類に触れる
- 汗
- タオルやハンカチで汗を拭く
落ちたら塗ることが効率的なのですが、日焼け止めは肌に馴染むと目に見えません。
そのため、いつ日焼け止めが落ちているか判断は難しいです。
なので、2、3時間おきに塗り直すようにルーティン化することおすすめします。
日焼け止めを定期的に塗り直すことを習慣化することで、効果を持続させることができます。
脱毛当日は日焼け止めクリームを塗ってもいいの?
脱毛期間中の紫外線対策の解説の最後に、「脱毛当日に脱毛クリームを塗っていいのか?」という疑問にお答えしようと思います。
結論としては、脱毛当日も日焼け止めクリームを塗っても問題ないです。
むしろ、脱毛当日であっても、外出のときには日焼け止めクリームを塗ったほうがいいです。
日焼け止めクリームを塗ってクリニックに行っても、施術前に化粧水や日焼け止めを落とすためのクレンジングシートを渡されたり、化粧室に行く時間があります。
なので、脱毛当日であっても日焼け止めクリームは塗り、しっかりと紫外線対策を行なってください。
脱毛後の日焼け対策
脱毛後も日焼け対策は重要です。
施術後の肌は乾燥しており、刺激に敏感になっているため、日焼け対策を忘れずに行うことが大切です。
次は脱毛後の日焼け対策のポイントを解説します。
- 脱毛前の日焼け対策5つの徹底
- 保湿ケア
脱毛後は日焼け回避
脱毛後は肌が乾燥して刺激に敏感になっています。
直接日光に当たらないように注意しましょう。
日焼け対策としては、脱毛前に行なっていた5つの対策をしっかりとすること。
脱毛後のダメージを受けた肌に紫外線が当たることで、肌にさらにダメージを与えてしまい、さまざまな肌トラブルを招く原因になります。
保湿ケア
脱毛のレーザーの熱は毛だけではなく、肌へも伝わります。
レーザーの熱によって肌の水分が蒸発し、普段の肌のよりも乾燥した状態に。
乾燥した肌はとても敏感です。
普段よりも肌トラブルを起こしやすくなるのです。
さらに、肌が乾燥している状態だと、レーザーが発毛組織まで届きにくくなり、期待する効果が得られなくなります。
そのため、脱毛後は毎日保湿することが大切です。
女性の方であれば、化粧水や保湿クリームを使うことは、普段のケアとして当たり前に感じるかもしれません。
しかし、男性こそ脱毛後は保湿をするべきです。
特にヒゲ脱毛をしている人は、肌の保湿を丁寧に行いましょう。
ヒゲは体毛の中でも、毛が太く密度が濃いのが特徴。
そのため、脱毛の効果を高めるために、強いレーザーを使ったり、照射パワーを他の部位より上げることが多いです。
強いレーザー使用することや、照射パワーを上げるということは、それだけ肌への負担も大きいということ。
保湿をしっかりとすることで、肌トラブルが起きにくくなり、次回脱毛時も効果的に照射できるようになります。
まとめ: 脱毛期間は日焼け対策必須!肌への負担や脱毛効果の低下を防ぐ
本記事では、日焼けと脱毛の関係について解説してきました。
結論から言うと、日焼けと脱毛には密接な関係があります。
日焼けした肌で脱毛を行うと、さまざまな肌トラブルを招いたり、脱毛効果の低下のリスクが高まります。
脱毛を受ける前後には、日焼け対策をしっかりと行い、肌への負担を減らしましょう。
安全で効果的な脱毛のために、日焼けとの関係を理解することが、適切なケアをするためには重要です。
- 紫外線の強い時間帯を避ける
- 日傘を使う
- 帽子をかぶる
- 衣類で覆う、色の濃い服を着る
- 日焼け止めクリームを使う
さらに、脱毛後には丁寧な保湿を行うことが大切です。
脱毛後の肌は乾燥しやすくとても敏感です。
肌が乾燥している状態も肌トラブルを招く原因になりますし、レーザーが発毛組織まで届きにくくなり、期待する脱毛効果が得られない可能性があります。
日焼けした肌だと、脱毛の照射パワーを下げなければいけなかったり、最悪の場合、施術前のドクターチェックでストップがかかる可能性もあります。
効果的・効率的に脱毛を行うためにも、脱毛期間中は特に紫外線対策をしっかりと行いましょう。
しかし、クリニックによって施術が受けられる日焼けの程度は違っています。
また、クリニックが扱う脱毛機の種類によっては、多少日焼けした肌でも照射できることもあります。
どの程度の日焼けで照射できなくなるのかや、扱う脱毛機の種類などはカウンセリングで確認しておくほうがよいでしょう。
本サイトでおすすめしている「湘南美容クリニック」と「ゴリラクリニック」の脱毛機の種類については、こちらの記事も読んでみてください。
脱毛している人はもちろん、脱毛していない人でも、過剰な日焼けにはさまざまな健康リスクがあります。
適切な日焼け対策で健康な肌を保ちましょう!